星山耕太郎|Kotaro Hoshiyama
星山耕太郎|Kotaro Hoshiyama
1979年東京都生まれ。
多摩美術大学にて日本画を専攻、卒業後は広告デザイナーとして経験を積み、2010年の初個展を機に作家活動を始める。
幼少期から模写していた漫画をベースに絵画の世界にのめり込んでいった星山は、作品に漫画のコマ割りを取り入れ、多様なメディアから学んだ様々な表現手法を、コマ毎に描き分ける独自のスタイル「Psychological Collage」を確立した。
星山は、このスタイルを通して世界を見つめ、自身の内面にある「多様性」や「流動性」をひとコマ毎に刻印することで、「生」を実感し肖像作品としてアーカイブしてゆく。
活動初期は、画材や表現スタイルの変遷が激しく、「星山耕太郎」として作風が固まらず、作品も亜流の域を出なかった。2度目の個展の直後、オリジナリティを追求するため、表現スタイルと画題をあえて制限する実験を試みる。そこから4年間、独学の水墨画で、雪舟の国宝で知られる伝統画題「慧可断臂図」を描き続けた。しかし枚数をかけても成果は得られず、この期間中は未発表で終わる。
途方に暮れていたある日、アトリエ中に描き散らした水墨画を眺めていた星山は、埃のかぶったアクリル絵の具を取り出し衝動にまかせて水墨画に塗りつけた。その結果、偶然にも求めていた独自性のある表現になっており、この経験をきっかけに「制約や枠組みに縛られず流動的に描くこと」が自身のオリジナリティであると気付く。
その後、個展『Alter Ego』(2017)では「肖像」を、『Flyer』(2018)では「多様性」を、そして『PSYCHOLOGICAL COLLAGE』(2020)では、時系列の表現形式である漫画のコマを取り入れ、「流動性」をテーマに据えて作品を展開していく。
星山が表現手法として影響を受けたものとして、手塚治虫、大友克洋、楳図かずお等の漫画。写楽、芳艶、芳年等の浮世絵。雪村、蕭白、八大山人等の水墨画や日本画の諸作品。そして、ピカソ、シュヴィッターズ、ネオダダやポップアートに見られるコラージュ。ゴッホ、ムンク、クーニング、ニューペインティングへと形を変えながら進化する表現主義、シュミレーショニズム、その他、テレビゲームや広告デザイン、映画などがある。
ジャンルを問わず様々な表現手法を取り入れ、それらの文脈をずらしつつ一画面上に突き合わせることで生み出される、一期一会の衝撃に星山芸術の真髄を見ることが出来よう。
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Profile
略歴
1979年東京都生まれ
2003年多摩美術大学絵画学科日本画専攻卒業
主な個展
2010 | 「顔の中へ」Gallery Q(銀座・東京) |
2012 | 「彼岸の考察」Gallery百想(吉祥寺・東京) |
2017 | 「Alter Ego」The Artcomplex Center of Tokyo(信濃町・東京) |
2018 | 「FIyer」日本橋高島屋S.C. 美術画廊X (日本橋・東京) |
2020 | 「PSYCHOLOGICAL COLLAGE」日本橋高島屋S.C. 美術画廊X(日本橋・東京) 「Psychological Collage Ⅱ FRAGMENTS」roidworksgallery(湯島・東京) |
2021 | 「Psychological Collage Ill NAKED」roidworksgallery(湯島・東京) |
2022 | 「EXPERIMENTAL GROUND #1」Gallery A8T(仙台・宮城) 「Into the Face」髙島屋大阪店 ギャラリーNEXT(難波・大阪) 「COMEDY」roidworksgallery(湯島・東京) |
2023 | 「CROWD」日本橋高島屋S.C. 美術画廊X(日本橋・東京) 「Psychological Collage Ⅳ FIGURE-GROUND」roidworksgallery(湯島・東京) |
2024 | 「SHELTER」銀座 蔦屋書店アートウォールギャラリー(銀座・東京) |
主なグループ展
2020 | 「FIELD OF NOW 2020」銀座洋協ホール(銀座・東京) 「ブレイク前夜 in 代官山ヒルサイドテラス 小山登美夫セレクションの 38 人」ヒルサイドフォーラム(代官山・東京) |
2021 | 「AaP2021」roidworksgallery(湯島・東京) 「啓蟄を待ちわびて」新宿髙島屋 美術画廊(新宿・東京) 「One FACE 展」roidworksgallery(湯島・東京) 「Art and Pulse 展」Gallery A8T(仙台・宮城) 「FUN LIFE with ART」RIVERSIDE CLUB(中目黒・東京) 「ブレイク前夜 in 仙台」Gallery A8T(仙台・宮城) 「Collectors’ Collective Vol.5」biscuit gallery(渋谷・東京) |
2022 | 「AaP2022」roidworksgallery(湯島・東京) 「One FACE 2022」roidworksgallery(湯島・東京) 「 JAPANESE CONTEMPORARY ART ・ ART and PULSE GROUP EXHIBITION 」333gallery(台北) |
2023 | 「Japanese Contemporary Art」Gallery A8T(仙台・宮城) 「現代芸術家たちの表現展」土のミュージアム SHIDO(淡路島・兵庫) 「AaP2023」roidworksgallery(湯島・東京) 「One FACE 2023」roidworksgallery(湯島・東京) 「Art and Pulse in OSAKA」阪急メンズ大阪Contemporary Art Gallery(梅田・大阪) |
2024 | 「ART OF MIKU-Hatsune Miku×Contemporary Art-」札幌PARCO SPACE7(札幌・北海道)、PARCO MUSEUM TOKYO(渋谷・東京) ※巡回 「AaP2024」roidworksgallery(湯島・東京) 「One FACE 2024」roidworksgallery(湯島・東京) 「往復書簡展」横浜高島屋 美術画廊(横浜・神奈川)※彫刻家・藤井健仁氏とのコラボ作品展示 「ART OF MIKU Autumn Fair」高架下スタジオSite-A ギャラリー(横浜・神奈川) 「知覚への扉 CONSCIOUS and UNCONSCIOUS DOORS」日本橋高島屋S.C. 美術画廊(日本橋・東京) |
アートフェア・アートフェスティバル
2022 | 「ART OSAKA 2022」(大阪市中央公会堂 / 中之島・大阪) 「ART FAIR ASIA FUKUOKA 2022」(福岡国際会議場 / 博多・福岡) |
2023 | 「ART OSAKA 2023」( 大阪市中央公会堂 / 中之島・大阪) 「ART FAIR ASIA FUKUOKA 2023」( マリンメッセ福岡 / 博多・福岡) |
2024 | 「アートカウンシル2024」AUTOMOBILE COUNCIL 2024(幕張メッセ / 千葉) 「ART OSAKA 2024」(大阪市中央公会堂 / 中之島・大阪) 「ART FAIR ASIA FUKUOKA 2023」(福岡国際センター / 博多・福岡) MEET YOUR ART FESTIVAL 2024 NEW ERA「ヤン坊マー坊ART EXHIBITION」天王洲運河一帯(東品川・東京) |
その他
・『ブレイク前夜 ~次世代の芸術家たち~』出演(2020 年1月21日放送).
・シンガーソングライター崎山蒼志の2ndアルバム『Face To Time Case』のジャケットデザインを担当(2022年2月2日リリース)
・GINZA SIX 1階交詢社通り側ウインドウ展示『INTERACTION』(2024年1月)
・大丸松坂屋のメディア・コミュニティプロジェクトARToVILLA「作家のアイデンティティ」掲載(2024年1月)
・MOCA OLIVE(小豆島)に作品展示(2024年5月)
・東急ハーヴェストクラブVIALA 箱根翡翠に作品展示(2024年5月)